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秋葉神社



 

1) 祭神:火産霊神(ホムスビ ノミコト)

 
2) 歴史的経緯


上三谷と竜口との間に秀麗な秋葉山がそびえている(標高432m)。この頂上に古くから秋葉神社が祭られ、伊賀・伊勢・大和三国の“火伏せの神”として信仰を集め、毎年1月12日、10月12日の祭日には遠近から参詣者が列をなした。
しかし、これが明治末葉の神社統合で矢川の春日神社に合祀されることになった。もともと上三谷には氏神の白山神社があり、この方は合祀に異論はなかったが、由緒ある秋葉神社だけは村に残そうと村人たちは合祀に猛反対をした。だが、政府の強硬方針に抗しきれず、明治41年1月15日についに合祀となった。
終戦後、神社が国の統制からはずされたのを機に、白山神社と同様に昭和26年3月31日に春日神社から分祀され、村内にまつることにした。その時、秋葉神社の社寺をどこにするかで村論が二つに分かれた。伝統を守ってもとの秋葉山頂に祭ろうというもの、それでは参詣に不便だというもの、議論はわいたが、資金がないということが決めてとなり、村の入り口の小高い丘の上に両者を併祀することになった。その後、昭和40年4月4日、現在地に社地を移し、新社殿を増営した。
一方、『合祀まえの秋葉神社は部落の南にそびえる秋葉山の山頂(433m)の山頂に建てられ、本殿のほか拝殿。参籠所を有する大社であった。登山口には一の鳥居があり、約一キロの並木の急坂を登って社殿に達した。眺望絶景、遠く伊勢・大和が展望できる』(表2)。なお、『区内には秋葉神社を山頂』の旧社地に復そうとの要望もあり、資金の積み立ても行われている。

 



 

1) 例祭

①行事の組織
「1.(1).3)例祭①行事の組織」に同じ。
②秋葉神社の現在の主な年中行事と日程(表3)
(ⅰ)例大祭(鎮火祭):1月第三日曜日(旧1月12日)
(ⅱ)秋祭り:10月12日
③例大祭(鎮火祭)の概要について
(ⅰ)現祭礼日
1月第三日曜日
(ⅱ)行事の概要
例大祭(鎮火祭)では、1月5日から11日の間の日曜日から準備が始まる。鎮火祭の3日前には御供米を洗い、2日前には御供つきを行う。前日の宵宮になると、当日に必要な事務用品等とそろえる。当日は、氏子総代、全戸(氏子)から1名(礼服着用)、宮司1名、舞姫2~3名、婦人手伝い10名が参加する。
神前では鎮火の護摩法要がおこなわれ、参詣者には火除けのお札が授与される。

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※6)例大祭の御供え物
清酒1升、白米1升3合、肴(ハマチ、鯛等)、野菜(大根、白菜等)、果物(ミカン、リンゴ等)、乾物(昆布、こうや豆腐、椎茸等)、鏡餅2重(上、下)。
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④秋祭り祭
(ⅰ)現祭礼日
10月12日(区規約には書かれていなかったので要確認)
(ⅱ)行事の概要
秋祭りの当日までの準備等については不明(今回未調査の部分です)。秋祭りは、トウヤおよび相トウヤの2名が担当し、参拝に区民が訪れる。
当日は、社務所において宴が行われる。宴では、御供物※7)が各戸に配布される(供を1/4個、串物1串、料理※8))。また、同日に当年トウヤから次トウヤの引継ぎが行われる。

 

 

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※7)御供物
清酒1升、魚(〓ブキ〓鰯2匹)、果物(ミカン、リンゴ等及び柿2個)、野菜(大根、白菜等)、乾物(椎茸等)、白米1升3合、供(飯をオシ治具で押して作る)、里芋・焼き豆腐・エビの味付けしたものを竹串(長さ30cm、巾1cmくらいのもの)に刺したものを各戸分+お供え用。

 

 

※8)料理
清酒1升(神前に供えたもの)、肴(鰯2匹)(神前に供えたもの)、漬物(大根葉重箱2杯)、のっぺ(大根、里芋、人参、コンニャク、竹輪等)重箱2杯、柿2個(神前に供えたもの)

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当時の“秋葉さん”の様子(資料より)
正月12日と10月12日の祭日には、山道の入り口にたつ一の鳥居(明治41年に廃す)から、山頂の社殿まで急坂1キロの並木道は往還の人々で長い行列が続いていた(「名張の民俗」より)。現在は、昔ほどではないが、相当な賑わいをみせており、参拝者は1,800~2,000に上るという。

 

投稿時間 :2012年09月10日(月)04時37分39秒

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